航行不能の大型客船、ようやく入港 479人はヘリで救出 ノルウェー

クルーズ船から救助された人々/Odd Roar Lange/NTB Scanpix/AP

2019.03.25 Mon posted at 09:52 JST

(CNN) ノルウェー沖を航行中にエンジン出力が停止して航行不能になっていた大型客船が24日午後、ノルウェー西部のモルデに入港した。国営放送NRKが伝えた。

乗客乗員1300人を乗せた大型客船「バイキング・スカイ」号は悪天候のため23日に航行不能になり、479人がヘリコプターで救出された。残る乗客たちは、同船が救難信号を発してから20時間の間、強風や高波にさらされ続けた。

同船は24日午前にエンジンが復旧し、補給船2隻とタグボート1隻を伴ってモルデ港に到着した。船内には乗客436人と乗員458人が残っていた。

同船を運航するバイキング・オーシャン・クルーズによると、今回の事故で20人が負傷して、現地の病院で手当てを受けている。ノルウェー赤十字によると、乗客らは打撲や骨折、切り傷などのけがをしているという。

救助隊は6~8メートルの高波にさらされながら、乗客をヘリコプターで搬送する作業を続けた。

米国人の男性乗客はCNN系列局の取材に対し、「家具が床を横滑りして行ったり来たりした。人やガラスも伴っていた。ものすごく危険な状況だった」と話している。

当局は当初、5機のヘリコプターと多数の船舶を出動させたが、近くにいた貨物船のエンジンが故障してその船の乗員が危険にさらされたため、一部はそちらの救助へ向かった。

救難信号を送った後の客船の様子

バイキング・オーシャン・クルーズによると、同船は現地時間の23日午後2時ごろ、モルデ沖でエンジン出力が停止。ノルウェー沿岸警備隊の協力を得て、船長の判断で乗客全員をヘリで救助することになった。

同船はノルウェー北部トロムソから南西部スタバンゲルへ向かう途中だった。27日に出発予定だった次の航海は中止になった。

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