ピューマを窒息死させた男性、格闘の様子を振り返る 米コロラド州

野生のピューマに襲われ、格闘の末に首を絞めて撃退した/CNN

2019.02.15 Fri posted at 11:54 JST

(CNN) 米コロラド州でトレイルランの最中に野生のピューマに襲われ、格闘の末に首を絞めて撃退した男性が14日、記者会見でこの時の様子を振り返った。

当局によると、ピューマを撃退したのは同州フォートコリンズに住むトラビス・カーフマンさん(31)。アウトドア生活に憧れて5年前に同地に転居してきたといい、今月4日、山道でランニング中に、森の中から飛び出してきたピューマに遭遇した。

背後の松林でガサガサいう物音が聞こえ、振り向くと3メートルほど離れた場所にピューマがいたという。

心臓が縮み上がる思いだったというカーフマンさん。驚かして追い払おうと、両腕を上げ、大声で叫び始めた。

しかしピューマはそのまま飛びかかってきて、顔を守ろうと右腕をかざしたカーフマンさんの手首に噛みついた。

ピューマを振りほどこうともがくカーフマンさんは、そのままの状態で斜面を転がり落ち、「レスリング試合」になったと振り返る。

やがてピューマの両後ろ足を押さえつけ、木の枝や石で殴って振りほどいたが、腕はまだ噛まれたままだった。

「頭を石で殴ってもまだ私の手首を放さなかった。そこでもっと強硬な措置が必要になった」

カーフマンさんは足でピューマの首を押さえつけ、ピューマが窒息して手首を放すまで押さえ続けた。

顔や手首からは血が流れていたが、そのままの姿で山道を約4.8キロ走り、駐車場近くで出会ったカップルの車に乗せてもらって病院へたどり着いたという。

医師の診察を受けたカーフマンさんは、左頬に大きな裂傷を負っていたほか、ピューマに噛まれた傷痕が無数にあった。頬の傷は19針縫う手当てを受けた。

ピューマはコロラド公園野生生物局が死骸を調べた結果、生後4~5カ月で、体重は16~18キロ。外傷を負い、首を絞められたことが原因で死んでいた。狂犬病の検査は陰性だった。

カーフマンさんは、今回のような目に遭っても、アウトドア生活を求めてコロラド州に転居してきたことは後悔していないといい、「ここは間違いなく、本物の野生生物が見られる特別な州」と強調する。ただし「一般的には距離を置いた方がいい」とも言い添えた。

ピューマを撃退した格闘の様子を語る

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