(CNN) 4250年以上前に英スコットランドで死亡した女性の遺骨について、調査に当たる考古学者のチームは4日までに、欧州大陸からの移民の子孫のものであることが判明したと発表した。DNA分析で明らかになった。
遺骨はスコットランドのケイスネスにある遺跡で1987年に見つかっていた。
研究論文の筆頭著者であるマヤ・フール氏によれば、「エバ」と名付けられたこの女性は、黒髪と茶色の瞳を持ち、肌の色は現在南欧に住む人々に近かった。
これまでは赤毛に青い瞳の女性として描かれてきたが、法医学の専門家の描写で、より正確な顔の復元を生み出した。
DNA分析はハーバード大学医学大学院とロンドン自然史博物館の研究者が実施。スコットランドの学会誌に結果を発表した。
これによれば、エバは若い頃に病気を患ったものの、回復して活動的な生活を送るようになった。身長は非常に高く、牛の骨と一緒に埋葬されていたことから、牛の飼育に従事していたことがうかがえる。
生きていた時代は初期青銅器時代で、従来の推定を若干さかのぼる。死亡時には18~25歳だった。
数世代前に北欧からスコットランドへの移住の流れがあり、エバの家族もその一員として移住していたとみられる。
共著者のトム・ブース氏によれば、以前のDNA研究で既に、紀元前2500年前後に欧州大陸から大規模な人の移動があり、一帯の人口構成や文化を変化させたことが分かっていた。