ハリケーンで甚大な被害 死者6人、壊滅状態の街も

ハリケーン「マイケル」の犠牲者は少なくとも6人になった/CNN

2018.10.12 Fri posted at 11:19 JST

(CNN) 米南東部を直撃したハリケーン「マイケル」で、11日までにノースカロライナ州でも死者が確認され、犠牲者は少なくとも6人になった。

フロリダ州南部のパンハンドル地域では、ほとんどの建物が倒壊してがれきと化した街もある。ノースカロライナ、サウスカロライナ、バージニアの各州では洪水で道路が冠水する被害が続出。計6州で約115万戸が停電に見舞われている。

これまでにフロリダ州で4人、ジョージア州とノースカロライナ州でそれぞれ1人が死亡した。現場では捜索救助活動が続けられており、さらに犠牲者が増える恐れもある。フロリダ州では沿岸警備隊が40人を救出した。

熱帯性低気圧に変わったマイケルは北上を続けているが、11日夜から12日にかけて再び勢力が強まる見通し。

農務省によると、ジョージア州では少なくとも53の養鶏場が破壊され、野菜などの作物にも被害が出ている可能性がある。

壊滅的被害が出たフロリダ州南部のメキシコビーチでは、美しかった街並みが、「爆心地」と描写されるほどのがれきの山と化した。

住民の男性は、「最初に車が浮かび、あらゆるがれきが宙を飛んだ」「浸水が始まると、私たちの家の目の前で住宅が浮かび始めた」と振り返る。男性の自宅も壁が崩れ、よその家の家具などが流れ込んだ。「私たちの生活が消えた。店も、レストランも、何もかも。もうここには何も残っていない」

昨年、ハリケーン「マリア」がプエルトリコを襲った際は被災地の子どもたちを受け入れた同州南部パナマシティの中学校も、校舎が破壊され、体育館の床はがれきで覆われた。

被災地では樹木や電柱が倒壊し、電波もつながりにくいことから救援活動は難航している。倒れた樹木の下敷きになった自宅でがれきをかき分けて、いなくなった猫を探す住民の姿もあった。

ジョージア州では簡易車庫が倒壊して屋根を突き抜け、少女が頭を直撃されて死亡した。現場に救急隊が到着するまでには数時間かかった。

ミーガン・マコールさんは、10日以来、パンハンドル地域に住む兄弟のジェフさんの一家と連絡が取れなくなったと語り、一家の身を案じていた。ジェフさんは10日の時点で、自宅の壁にひびが入り、水が流れ込んできたと友人に告げていたという。近隣住民によると、この地域ではドックがすべて破壊され、道路ががれきでふさがれて、多くの住民が自宅に閉じ込められていたという。

米国立ハリケーンセンターは、ノースカロライナ州やバージニア州では今後も大雨が予想されるとして警戒を呼びかけている。

ハリケーンで甚大な被害

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。