ベネズエラ大統領に非難集中、「塩振りおじさん」の店で豪華な食事

ベネズエラのマドゥロ大統領(右)と塩振りのパフォーマンスで知られるヌスレット・ギョクチェ氏/INSTAGRAM/NUSR_ET

2018.09.19 Wed posted at 15:23 JST

(CNN) 経済危機に直面する南米ベネズエラのマドゥロ大統領が、トルコの高級ステーキハウスで食事を楽しむ姿をソーシャルメディアで紹介され、国内外から反発を招いている。

マドゥロ氏は17日、トルコの最大都市イスタンブールで有名シェフ、ヌスレット・ギョクチェ氏のレストランを訪れた。ギョクチェ氏はステーキに塩を振る独特のパフォーマンスで知られる。

ギョクチェ氏がツイッターとインスタグラムに投稿した動画には、同氏がマドゥロ氏と夫人のシリア・フロレスさんの前で肉を切り分けたり、マドゥロ氏が葉巻を吸いながら、ギョクチェ氏の似顔絵入りTシャツを贈られたりする場面が映っている。

マドゥロ氏は店内の客に「これはまたとない瞬間だ」と語り掛けていた。

動画はその後、削除されたが、ベネズエラの野党勢力などから「自国の人道危機を無視している」との声が上がった。

亡命中の野党指導者、フリオ・ボルヘス氏は「国民が飢えに苦しみ、死んでいく一方で、マドゥロ氏と夫人は世界最高級のレストランを楽しんでいた。全て国民から盗んだ金だ」とツイートした。

米国のマルコ・ルビオ上院議員もツイッターでマドゥロ氏を「太った独裁者」と呼び、ベネズエラでは「国民の3割が1日1食の生活を送り、子どもたちは栄養失調に苦しんでいる」と訴えた。ルビオ氏はさらに、米マイアミにある系列店の連絡先を書き込み、抗議の電話をかけようと呼び掛けた。

ベネズエラでは、ギョクチェ氏が飢えた子どもたちに塩を振りかける画像を投稿する人もいた。

マドゥロ氏は17日夜、国営テレビを通し、ステーキハウスには中国へ支援を求めに行った帰りに立ち寄ったと説明した。

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