写真特集:世界最大の未完成機、2機目のAn225

89年に2機目の製造が始まったが、91年にはソ連が崩壊し、同機が完成することはなかった/Pavlo Fedykovych

2019.01.03 Thu posted at 08:56 JST

 キエフに郊外にあるアントノフの格納庫には2機目のAn225が眠っている。この未完成機の現在の様子を中心に見ていく

Pavlo Fedykovych
ウクライナの首都キエフ郊外にある巨大な格納庫には、未完成のアントノフ225型機が眠っている
Greg Wood/AFP/Getty Images
An225で完成したのは「ムリーヤ」の愛称で知られる1機だけ。1988年に初飛行を行って以来、稼働を続けている
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89年に2機目の製造が始まったが、91年にはソ連が崩壊し、同機が完成することはなかった
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An225の開発計画が構想された背景には、ロシア版スペースシャトルを輸送できる航空機を製造する目的があった。この任務はウクライナのアントノフに割り当てられた
SVF2/Universal Images Group Editorial/UIG via Getty Images
An225はソ連の宇宙船「ブラン」をカザフスタンのバイコヌール宇宙基地に運ぶことに成功した
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1991年以降、ソ連の宇宙計画は崩壊し、2機目のAn225の製造も94年に停止した
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このため2機目のAn225はいまだキエフ西郊の巨大工場に眠っており、プロジェクトの完成に必要な投資を待っている状態だ
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An225のプログラム責任者、 ゲンナジー・シルチェンコ氏は、同機の完成のためには2億5000万~3億5000万ドルの投資が必要だと語る
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中国は2016年にプロジェクトへの関心を示したが、An225の部品を中国の地まで運ぶことは困難で、この取引は頓挫した
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シルチェンコ氏は2機目について、数十年にわたり棚上げ状態となっているものの、完成時には新品同様になるだろうと主張する
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主翼を取り付けた場合、翼幅は88.4メートルと現在就航中の航空機で最大となる
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1機目のAn225は240もの航空関係の世界記録を保持している
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完成機の最大離陸重量は640トンに達する
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胴体や主翼、前脚、尾部など、2機目の機体の主要部品はすべて完成している
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シルチェンコ氏は、投資を呼び込めれば、既にある部品の接合に加え、制御盤の開発や水平尾翼の完成にもこぎ着けられると話す
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最近は民間セクターを中心に宇宙探査への関心が高まっていることから、2機目のAn225の市場が生まれる可能性もある

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