タイ・タムルアン洞窟(CNN) サッカーチームの少年ら13人が閉じ込められたタイ北部チェンライのタムルアン洞窟から、救出活動2日目の9日、新たに4人が助け出された。これで計8人が救出されたが、洞窟内では残る少年4人とコーチ1人が17回目の夜を迎えた。
救出された少年らはチェンライの病院に隔離され、手当てを受けている。作戦の指揮を執るナロンサク前知事は8日夜、病院では少年たちが2週間以上の洞窟生活で病気にかかっていないかを調べ、体力の回復を見守っていると述べた。
ナロンサク氏によると、9日に救出された少年たちは前日の4人に比べて健康状態が良いという。体力の弱っている少年から先に送り出そうとした救助隊の判断がうかがえる。
救出に参加したダイバーは、「作業は昨日よりさらに順調に進んだ」と話した。
プラユット首相は9日、洞窟の入り口に集まった少年らの家族と対面した後、病院へ見舞いに向かった。
活動を主導するタイ海軍特殊部隊(SEAL)は9日、8人目の少年が病院へ運ばれた直後、助け出された少年たちの無事を祝うメッセージをフェイスブックに書き込んだ。現場近くで家族が待機する施設にも、救出完了が近付いているとの楽観的な空気が流れた。
9日の活動再開前に親族の1人がCNNに語ったところによると、家族らは全員が救出されるまで現場にとどまることで合意したという。別の親族は、だれが救出されてだれが残っているか、家族には知らされていないと話した。
救出活動には米軍要員や、少年らを最初に発見した英国の洞窟ダイバーチーム、オーストラリアや中国からの隊員も参加している。
ナロンサク氏によれば、救助隊員は3回目の救出活動までに、少なくとも20時間の休養が必要とされる。ただし、活動再開のタイミングは天候や洞窟内の水位によって変わる可能性があるという。9日の活動も予定より4~5時間前倒しされた。当局者らは8日夜、酸素ボンベを充てんするために救出をいったん停止したと発表していた。
9日の現場はほぼ晴天だったが、今後は3日間以上雨が続くと予想されるなど、依然として予断を許さない状況だ。
タイ洞窟、さらに4人を救出