世界最高齢のオランウータン、62歳で死ぬ 豪州

世界最高齢のオランウータン「プアン」が62歳で死んだ

2018.06.19 Tue posted at 18:03 JST

(CNN) オーストラリア・パースの動物園で飼育されていた62歳のメスのスマトラオランウータンが18日に死んだ。ギネス・ワールド・レコーズによれば、同種のオランウータンの中で世界最高齢だった。

「プアン」と名付けられたこのオランウータンは1956年生まれと考えられていた。68年の大みそかにマレーシアの王侯からパース動物園へ寄贈された。

生涯で11頭の子を産んだプアン。その血を引く個体は54頭に上り、欧州、米国、シンガポールなどの動物園で飼育された。インドネシアのスマトラ島の森に戻った個体も複数いるという。

パース動物園によると、プアンの遺伝子は世界中のスマトラオランウータンの個体数の10%弱を占める。

絶滅の危機に瀕しているスマトラオランウータンを救う上で、プアンは大きな役割を果たしたことになる。世界自然保護基金(WWF)によれば、現在生息が確認されているスマトラオランウータンの9つの個体群のうち、1000頭以上で構成されているものは3つにとどまる。

プアンの飼育係のマーティーナ・ハートさんは地元紙への寄稿で、プアンが巣作りの名人だったこと、子育てに非常に熱心な母親だったことなどをつづった。

プアンは加齢に伴う合併症を患っていたが、動物園の関係者によればその最期は穏やかなものだったという。

動物園の公式ツイッターには、プアンをしのぶ動画が掲載された。

パース動物園ではプアンの娘2頭、孫4頭、ひ孫1頭を引き続き飼育している。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。