タリバーンと停戦中のアフガン、爆弾テロで25人死亡 ISISが犯行声明

停戦を喜んで抱き合う、タリバーンの戦闘員とされる人物とアフガニスタンの男性

2018.06.17 Sun posted at 10:14 JST

カブール(CNN) アフガニスタン政府と反政府勢力タリバーンが一時停戦に入った直後の16日、同国東部ナンガルハル州で爆弾テロが起き、市民とタリバーン戦闘員合わせて少なくとも25人が死亡、54人が負傷した。過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」が犯行声明を出した。

アフガンではイスラム教のラマダン(断食月)明けに合わせ、政府が10日間の停戦を発表。これを受けてタリバーンが戦闘員らに対し、外国部隊以外への攻撃を3日間中止するよう指示していた。

国内各地でこの2日間、市民とタリバーン戦闘員が握手したり抱き合ったりする場面が目撃され、ジャーナリストや学生、外交当局者らがツイッターにその写真を投稿していた。

爆発は現地時間の夕方(日本時間16日夜)、市民とタリバーンが停戦を祝って集まった会場で発生。ISISがメディア部門のアマク通信を通して犯行声明を出した。

停戦をめぐってはガニ大統領も先週末、タリバーン側が受け入れたことを評価し、「戦闘が中止されるのは23年ぶりだ」と述べて支持を呼び掛けていた。

アフガン駐留米軍も停戦に従うと表明したが、国際テロ組織アルカイダやISISに対する掃討作戦は対象外とされた。

アフガン政府当局者らは15日、パキスタンの反政府勢力「パキスタン・タリバーン運動(TTP)」の指導者、ファズルラ師がアフガン国内で米軍無人機による攻撃を受け、死亡したことを確認していた。

ガニ大統領は今年2月、タリバーンを合法的な政治組織として認める用意があると表明し、停戦の可能性に初めて言及した。

3月にはタリバーン内部の一部勢力が和平交渉に関心を示しているとも伝えられたが、その一方で最近、国内各地の暴力が激化していた。

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