ロシアで反プーチン訴えるデモ、拘束の野党指導者は釈放

警察に連行されるナバリヌイ氏

2018.05.07 Mon posted at 13:03 JST

(CNN) ロシア各地で反政府デモを組織して警察に拘束されていた野党指導者アレクセイ・ナバリヌイ氏(41)が、6日に釈放された。7日には3月の選挙で4選を果たしたプーチン大統領の就任式が行われる。

激しいプーチン大統領批判を展開するナバリヌイ氏は、5日にロシア国内の複数都市で反政府デモを組織。モスクワ市内の広場に到着した直後、警察に拘束された。集まった人々をかき分けて同氏が警察に連行される写真も公開されている。

同氏はツイッターへの投稿で、集会を組織し、警察に抵抗したとして拘束されたが、6日未明に釈放されたと報告した。

ロシア国営タス通信によると、警察は「無許可の集会」を理由に約300人を拘束していた。

反政府デモ参加者は、「恥を知れ」「プーチンは泥棒だ」「もううんざり」などと連呼してモスクワ市内をデモ行進。これに対してプーチン大統領支持派も多数が詰めかけ、反対派の声をかき消した。

4期目に入るプーチン大統領の任期は6年で、これまでの任期と通算すると24年に及ぶ。同国の指導者としては、29年間の独裁体制を築いたスターリン以来の長期政権となる。

デモでは反プーチンのプラカードが掲げられた

ナバリヌイ氏は2017年に横領罪で有罪判決を言い渡されたことを理由に、大統領選への出馬を阻まれていた。

同氏は今年1月にも、大統領選挙の投票ボイコットを呼びかける反政府集会を全土で展開したとして拘束された。

国営テレビはプーチン大統領が支配していることから、ナバリヌイ氏らはユーチューブを使って、ロシアのエリート層の腐敗を訴えている。

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