カナダ人殺害容疑で2人拘束、先住民指導者射殺への報復か ペルー

カナダ人の男の遺体が見つかった現場を捜索する当局者ら

2018.04.26 Thu posted at 13:10 JST

(CNN) 南米ペルーの当局は26日までに、アマゾンの熱帯雨林の奥地でカナダ人の男1人を殺害した疑いで男2人を拘束した。カナダ人の男が尊敬を集めていた先住民のリーダーを殺したため、報復として殺害に及んだとみられる。

ペルーの国営メディアによると、容疑者2人はソーシャルメディアに投稿された男の殺害の様子を映したとされる動画から特定された。

動画の中で男は命乞いをしているが、聞き入れられず殺害されている。

男の遺体が見つかったのは21日。動画の撮影現場から700メートルほど離れた地点に埋められていた。裁判所の文書によれば、首の周りに赤い印がつけられていたという。殺害されたのは遺体発見の48時間前とみられており、同じ日に先住民族シピボ・コニボのリーダーである81歳の人権活動家が、自宅付近で射殺されていた。

ペルー国家警察は21日、男をリーダー殺害の「主たる容疑者」と特定した。

男が立ち上げたとみられるクラウドファンディングのページによると、男は「植物療法」について学ぶためにペルーに入った可能性がある。薬物依存症患者のカウンセラーになることが目的だったようだ。

治癒力を持つとされる現地の植物やその調合物を目当てにアマゾンを訪れる欧米人は少なくない。それらがもたらす幻覚作用が各種の依存症やうつ病、心的外傷後ストレス障害(PTSD)からの回復に役立つと信じられているためだ。

ペルー文化省は声明で、殺害されたリーダーについて「賢明な女性」であり「シピボ・コニボの伝統的な知識」を守る存在だったと述べている。

同国のリカルド・パルマ・ヒメネス首席検事は地元メディアに対し、リーダーの死とカナダ人の男殺害の動機との関連について警察が引き続き捜査していると語った。

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