壊れたいすの写真を投稿、学校に寄付殺到 米オクラホマ州

コバックスさんが投稿したいすの写真

2018.04.09 Mon posted at 16:33 JST

(CNN) 米オクラホマ州の公立中学校の教員が、生徒たちの窮状を訴えるために壊れたいすの写真をSNSに投稿したところ、1週間で4万4000ドル(470万円)相当以上の物品の寄付が殺到する出来事があった。

同州マカレスターの中学校で美術を教える教員のローリッサ・コバックスさんは、同校の学習環境を知ってもらおうと、教室で生徒たちが使っている壊れたいすの写真を3月28日にフェイスブックに投稿した。

同校ではいすが不足して、自宅から折り畳みいすを持って行かなければならない状況にある。1学級の人数が多くてスペースが足りず、作品制作などの活動は縮小を強いられている。

自分の席を確保するため、鉛筆を削りに行く時にいすを持って行った生徒もいたという。

コバックスさんの投稿は、1週間後の4日午後までに8万2000回以上も共有され、支援したいというコメントは数千件に上った。

そこで物品を購入してもらうためのアカウントをアマゾンに開設し、鉛筆削りや、いすなどの寄付を募った。

反響は予想以上だった。寄せられた物品は、はさみや折り紙から中古のノートパソコン「グーグル・クロームブック」まで多岐にわたる。

「あまりにも現実とは思えなくて、まだ実感がわかない」とコバックスさんは感極まった様子。

大きな反響があり、600点以上の小包が届けられた

オクラホマ州では教員が学校予算の増額や賃上げを求めて州都でストを展開している。コバックスさんも参加者の1人だったが、届いた物品を確認するため、4日にいったん学校へ戻った。

積み上げられていた小包は600点以上。まだ止まる気配はなかった。

善意の寄付は分け合う予定で、「私の学校区で物品を必要としているのは私だけではない。だから全部分け合うつもり」とコバックスさんは話している。

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