メキシコ国境、壁建設までは「軍で警備」 トランプ米大統領

トランプ大統領は国境警備に米軍を派遣する考えを示した

2018.04.04 Wed posted at 15:04 JST

(CNN) トランプ米大統領は3日、メキシコとの国境に壁を建設するまでの間、軍兵士を派遣して警備する考えを明らかにした。訪米中のバルト3国首脳との昼食会で語った。

トランプ氏は、米国にはメキシコ側と違って国境を守るための強力な法律が整備されていないと語り、「マティス国防長官とも話し合った。軍で対応する」「これは大きな一歩だ」と強調した。

首脳らとの共同記者会見でもこの発言について質問を受け、「軍が国境を守るよう準備している」と明言。国境警備に関するマティス氏らとの会合に「まもなく」出席すると話した。

トランプ氏は不法移民の流入を阻止するため、メキシコ国境に壁を建設するとの公約を掲げてきた。最近の顧問らとの会話では、壁建設に軍の予算を使うことを提案していた。

ツイッターでは1日以降、議会に国境警備法の強化を求める投稿を繰り返していた。

メキシコ国境への軍派遣は過去にも例がある。ブッシュ(子)政権時代の2006年から2年間、壁の修繕と強化、ヘリコプターによる監視のために、カリフォルニアやテキサスの州兵6000人以上が国境に送られた。

オバマ政権も10年、税関・国境警備局(CBP)の情報収集を支援する目的で、州兵1200人を最大1年間の予定で国境沿いに配置した。

14年には中米諸国の未成年者が越境するケースが急増したことを受け、テキサス州知事が国境警備要員として州兵1000人を動員すると発表した。

「国境の壁」についてNAFTA再交渉の一部として扱う考えだという

とはいえ、国防当局者の多くがトランプ氏の新たな発言に驚き、真意を測りかねているようだ。

トランプ氏は同日、中米からの移民集団が現在、米国を目指してメキシコ国内を北上している問題にも言及。「国境まで到達されたら我が国の法律は弱すぎる」と主張し、メキシコは「非常に強い」ので、同国にこの集団を「何とかしてほしい」と要請したと述べた。

またメキシコとの間で、国境警備の問題を北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉の一部として扱う立場を強調した。

トランプ氏、国境警備に「米軍派遣」

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