ロシアのプーチン大統領、体力の秘密は「鹿の血」にあり?

ロシアのプーチン大統領。地元メディアによれば、プーチン氏も鹿の血を利用しているという

2018.03.12 Mon posted at 18:11 JST

ロシア・ニコリスコエ(CNN) ロシアのプーチン大統領の肉体自慢は有名だ。上半身裸で馬に乗ったり釣りをしたりする写真も撮らせている。だが65歳で4回目の大統領選挙に臨むプーチン氏のスタミナはどこからくるのか。秘密は雄鹿の枝角の血にあると、本人は信じているようだ。

ロシアではシベリアアカシカの枝角から採集した血を飲んだり、血の風呂に入ったりする人が多数いる。地元メディアの報道によると、プーチン大統領もその1人。血の風呂に入浴すれば体が強くなり、老化を食い止められると考えられている。

そうした考え方を背景に、枝角の血を使った製品の業界も発展している。これに対して動物保護団体は、科学的根拠のない野蛮な行為だとして批判する。

ビロード状の鹿の枝角に癒やし効果があることを裏付ける証拠はない。それでもロシアの複数の研究機関は、さらなる研究の意向を示している。

角を収集する光景は心臓には良くない。毎年、鹿たちは拘束され、のこぎりで角を切り落とされる。

CNN取材班は、ニコリスコエの高地にある農場でそうした農場を取材した。

「もちろんこれは、医薬品ではない」。農場経営者はそう語る。「どちらかというとサプリメントだ。免疫力を高め、身体を癒やし、素晴らしい強さを与えてくれる。特に男性の生殖機能に効く」

角を切り落とされても毎年新しい角が生えてくることから、鹿たちにとってたいした問題ではないと農場主は言う。しかし新しく角が生えればまた切り落とされ、それが生涯で15回前後も繰り返される。

鹿の血液が使われた製品=ロシア・ニコリスコエ

この農場では1000頭を超す鹿を飼育していて、3歳くらいになると角の切り落としが始まる。

アルタイ地方では多くの農場が鹿の角の血の入ったクリームや錠剤、アルコール飲料などを生産し、血の風呂に入浴できるサービスを提供している。

そうした製品の一部は、中国や韓国など、血液の健康効果を信じるアジアの国々にも輸出される。

ロシア人の有名アスリートも、オリンピックに出場した選手も含めて、鹿の角の血液療法を受けに農場を訪れるという。メドベージェフ首相も消費者の1人だと伝えられている。

鹿の角の血は成長産業だと農場経営者は主張、「アルタイ地方の人たちは長い間、角を利用してきた」「最初は限られた地域のみの習慣だったが、うわさが広がると角の利用法を探る研究が盛んになった」と話している。

「鹿の血」で体力増強? ロシア

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