コンピューター画面を黒板に手描き、教師の奮闘話題に ガーナ

マイクロソフトの「ワード」の画面を黒板に描くアコトさん

2018.03.05 Mon posted at 17:45 JST

(CNN) 西アフリカのガーナの中学校に勤務する教員のリチャード・アッピア・アコトさんは、大きなジレンマを抱えていた。

生徒たちが進学のために受験しなければならない国家試験には、情報通信技術(ICT)についての問題が出る。だがアコトさんの学校には、2011年以来、コンピューターがなかった。

そこで思いついたのは、シンプルながら独創的なアイデアだった。アコトさんは何色ものチョークを駆使して、コンピューターに表示される画面を黒板の上で精巧に再現した。

「コンピューターの画面がどんなふうに表示されるかを見せたかった」「生徒たちにこの学科に興味を持ってもらうため、いつもできる限りの最善を尽くしている」。アコトさんはそう語る。

アコトさんは、黒板に描いたマイクロソフトの「ワード」の図を自身のフェイスブックに投稿し、「ガーナでICTを教えるのはすごく面白い」というコメントを添えた。

この投稿が話題を呼び、何百人ものユーザーが共有。それを見つけた起業家が、米マイクロソフトのアフリカ法人に対し、アコトさんにコンピューターを提供するようツイッターを通じて促した。

マイクロソフトのアフリカ法人は翌日のツイートでこれに応じ、アコトさんにコンピューターと教育用プログラムへのアクセスを提供すると約束している。

アコトさんが教える100人あまりの生徒たちは、ワードの板書を分かりやすいと喜んでいたという。

これまでにもモニターやキーボード、マウス、書式設定や描画用のツールバーなどの図を黒板に描いて教えてきたとアコトさんは話している。

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