写真特集:コンコルドでの空の旅を追体験

2018.09.17 Mon posted at 18:00 JST

 最高級のサービスや料理など、コンコルドの乗客は他の航空便のはるか上を行く空の旅を味わい、戦闘機を上回る速度で目的地に向かった。しかし、コンコルドでの空の旅というのは実際にはどのような体験だったのだろうか。CNNは今回、かつてコンコルドに乗ったことのある人たちから話を聞いた

コンコルドが最後に空を飛んでから15年。速度という点では今でも、商用航空の世界で他の追随を許さない。ここでは写真を通じ、音速の2倍の速度で飛行する体験を味わってみよう
コンコルドはもう飛行することはないが、その多くは航空博物館に訪ねることができる。写真は最後に製造され飛行したコンコルド「アルファ・フォックストロット」で、英エアロスペース・ブリストルの目玉の展示となっている
コンコルドの機内スペースは狭かった。シートは1列に4席しか配置されておらず、1便の座席数はおよそ100席だった
コンコルドの窓は通常の旅客機のものより大幅に小さかった
ブリストルに展示されているコンコルドの場合、窓はブリティッシュ・エアウェイズの社名に比べ小さく見える
操縦士のスペースも狭かった。制御盤は当時としては先進的だったものの、現代のジェット機でおなじみのデジタル計器類は備えていない
トイレもやはり手狭で、コンコルドで最も小さな一室となっていた
スペースの制約にもかかわらず、クローゼット用の空間は用意されていた
トイレから通路を見渡した眺め。ここからもコンコルドの機内スペースの少なさがうかがえる
超音速機での空の旅は高くついた。ロンドン・ニューヨーク間の往復料金は約1万ドルだった
コンコルドに5回搭乗したクエスト記者は、「客室乗務員も乗客もコンコルドに乗るのが大好きだった。コンコルドに乗るという特権に恵まれた一握りのグループの一員であることを意識していた」と話す
後期のコンコルドでは、これほどのエリート機にしては驚くほどシンプルな陶器類を使っていた
典型的なメニューは、ロブスターやキャビア、シャンパンなどだった
ブリストル・エアロスペースでは、コンコルドの比較的短い歴史の中で使われていたさまざまな手荷物タグの一部を展示している
コンコルドは当初、喫煙者用の設備を備えていた。1997年に機内喫煙が禁止されて以降は、搭乗前に葉巻などを消さなければならなくなった
コンコルドの乗客は前方の仕切りのデジタル表示で速度がわかった
一方、コックピット内では、パイロットはシンプルなアナログ計器類やスイッチに頼って操縦を行っていた
アフターバーナー付きのターボジェットエンジンを備えていた旅客機は後にも先にもコンコルドだけだ
パイロットの1人によれば、航空機間の無線での会話はときに興味深いものとなった。「ソニックブームで驚かさないよう、追い抜こうとする遅い航空機に対し注意を促すこともしばしばだった」
コンコルドに搭載された4基のロールス・ロイス・エンジンの吸気口は特別仕様の設計を採用した
コンコルドの元パイロットであるタイ氏は「離陸は毎回、素晴らしい体験だった」「ロールス・ロイス・オリンパスのエンジン音、それに座席に押し戻される感覚も合わせ、民間機では他に類例がなかった」と話す
ブリストル・エアロスぺ―スの来場者は、アルファ・フォックストロットを至近距離で隅から隅まで見学することができる
コクピットの強化ガラスを試験する際は、鳥の衝突による衝撃を再現するため、大砲を使って生の鶏肉をぶつけた
ブリストルのコンコルドに会いに訪れてくる人の中には、かつての乗客や、近隣の工場で働いていた技術者もいるという
超音速飛行で発生する熱のため、スピードを出すと機体の外側が膨張した
コンコルドの開発と運航は英仏の共同事業として行われた。関係者はしばしば、言語や文化の障壁を乗り越えた経験について語る
「コンコルド」の名前は機内の至るところに誇らしげに記されている
2003年の最終飛行では、一部の乗客が機内のドアに名前をサインした

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