在イスラエル・ポーランド大使館にかぎ十字の落書き

在イスラエル・ポーランド大使館の門に落書きされていたかぎ十字

2018.02.20 Tue posted at 12:09 JST

エルサレム(CNN) イスラエルのテルアビブにあるポーランド大使館に18日、かぎ十字の落書きがされたことがわかった。この前には、ポーランドのモラウィエツキ首相がホロコースト(ユダヤ人虐殺)について、これに協力したユダヤ人もいたと発言して物議を醸していた。

大使館の入口の門にかぎ十字がかかれたほか、外の掲示板には口汚い言葉が殴り書きされていたという。この件について、イスラエルの警察が捜査を開始した。

ポーランドでは今月初め、ナチス・ドイツによるホロコーストなどの犯罪について、ポーランドが加担したと非難することを禁じる法案を可決していた。こうした情勢を受けて、ポーランドとイスラエルとの間で緊張が高まっていた。

イスラエルはこの新法について、歴史を書き換えようとするものだと非難している。

ポーランドのモラウィエツキ首相が17日にドイツで開催された安全保障関連の会合で行った発言が火に油を注いだ格好だ。

ロイター通信によれば、モラウィエツキ首相は、イスラエルの記者から、ホロコーストについてポーランド人の協力者がいたと主張した人物は罪に問われる可能性があるかどうか質問を受けた際、「ポーランド人の犯人がいたと発言しても、もちろん、罰せられることはない、犯罪とみなされない」とした上で、ドイツ人の犯人だけではなく、ユダヤ人やロシア人やウクライナ人の犯人もいたとの見方を示した。

ポーランドのモラウィエツキ首相

こうした発言を受けて、イスラエルの指導層は反発。ネタニヤフ首相はモラウィエツキ首相と電話会談を行い、不快感を表明し、発言は受け入れられないと指摘した。

ポーランド政府の広報はモラウィエツキ首相に発言について明確にしたいとし、首相発言はホロコーストを否定したり、ナチス・ドイツの虐殺の責任をユダヤ人犠牲者に押し付けたりする意図はないと説明。

ホロコーストの否定やあらゆる形態の反ユダヤ主義について、モラウィエツキ首相は繰り返し、断固として反対していると指摘した。

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