(CNN) 平昌冬季五輪第9日は17日、フィギュアスケート男子のフリーが行われ、ショートプログラム(SP)1位の羽生結弦(23)が206.17点でフリー2位となり、合計317.85点で2連覇を達成した。負傷後初の大会で衝撃的な復帰を果たした。日本勢の金メダルは今大会初。
宇野昌磨は約11点差の合計306.90点で銀メダルを獲得した。
これまで同種目で連覇を果たしたのは1920年、24年、28年大会のギリス・グラフストローム(スウェーデン)、32年、36年大会のカール・シェーファー(オーストリア)、48年、52年大会ディック・バトン(米国)の3人のみ。羽生は66年ぶりの連覇達成となった。冬季五輪1000個目の金メダルともなった。
日本勢で複数の冬季五輪で優勝したのは92年、94年大会のノルディック複合団体で金メダルを獲得した荻原健司、河野孝典以来の3人目。
羽生は前日のSPで111.68点で首位に立ち、圧巻の存在感を示した。演技終了後は羽生が好きな「くまのプーさん」のぬいぐるみがリンク上に大量に投げ入れられる光景も見られた。
銅メダルはスペインのハビエル・フェルナンデスが獲得。SP17位だった米国のネイサン・チェンは、フリーでは羽生を超える215.08点を獲得し、合計点で5位に躍り出た。同じく米国のビンセント・ジョウは6位、アダム・リッポンは10位に入った。
2011年の東日本大震災で被災し、それを乗り越えた羽生は、金メダル獲得後に涙を見せ、スケート人生で最高の日だと語った。
羽生は昨年11月に足首を負傷。試合に向けてどのような準備をしてきたかを問われると、ただスケートのことだけを毎日考え、信じていたと答えた。
日本のソーシャルメディアは喜びの投稿であふれた。競泳の入江陵介選手はツイッターに「手に汗握りながら鳥肌と心臓ばくばくだった」と投稿。首相官邸も前回ソチ五輪優勝時の写真を添えて「怪我を乗り越えてのオリンピック二連覇。素晴らしい演技に、本当に胸が熱くなりました」と書き込んだ。