（ＣＮＮ） 米フロリダ州の高校で１４日に起きた銃乱射事件で、逮捕された元生徒のニコラス・クルーズ容疑者（１９）について、米連邦捜査局（ＦＢＩ）には同容疑者が事件を起こすかもしれないという情報が事前に寄せられていたことがわかった。司法関係者がＣＮＮに語った。
昨年９月にＦＢＩに通報した人物によれば、クルーズ容疑者と同じ名前の人物は、ユーチューブに投稿したビデオの中で、「プロの学校銃撃犯になる」と話していたという。
ＦＢＩの捜査員は１５日の記者会見でこの情報を確認し、通報を受けてデータベースを調べたが、問題の投稿をした人物は特定できなかったと説明した。司法関係者によれば、ＦＢＩはこの情報を地元当局には提供していなかったという。
当局によると、クルーズ容疑者は１４日、ＡＲ１５型ライフル銃１丁を持って校内に侵入。火災報知機を作動させて生徒を避難させた後、午後３時前ごろから銃撃を始めた。校庭で銃を乱射した後は、校舎内に逃げ戻る生徒たちを追いかけ、教室に隠れていた生徒を銃撃。犯行後は、避難する生徒や職員に紛れ込んで校外へ逃走した。
捜査員は学校の防犯カメラでクルーズ容疑者を特定して、その日のうちに現場近くで逮捕した。
地元ブロウォード郡の教育長によると、クルーズ容疑者は同校で問題を起こして退学処分になっていた。
逮捕された容疑者はユーチューブで「プロの学校銃撃犯になる」と話していたという
元同級生はＣＮＮ系列局のＷＦＯＲの取材に対し、クルーズ容疑者は銃を見せびらかすのが大好きだったと振り返り、「学校で銃撃事件を起こすならあいつだな、と冗談を言う生徒も多かった。でもまさか、それが本当になるとは」とショックを受けた様子だった。
警察がユーチューブなどのＳＮＳを調べたところ、クルーズ容疑者の名で「ＡＲ１５で人を撃ちたい」「大量の人を殺して戦って死にたい」といった内容の書き込みが大量に見つかった。
事件当時、校内には武装した警備員が詰めていたが、クルーズ容疑者とは顔を合わせなかったという。