（ＣＮＮ） 米南部サウスカロライナ州で４日未明、全米鉄道旅客公社（アムトラック）の旅客列車が鉄道大手ＣＳＸの貨物列車に衝突し、米国家運輸安全委員会（ＮＴＳＢ）によるとアムトラックの乗務員２人が死亡、乗客１１６人が負傷した。
ＮＴＳＢのサムウォルト委員長が同日午後に発表したところによると、アムトラックの旅客列車が側線に停止していた貨物列車に突っ込んだ。
アムトラックの列車は機関車と客車７両の編成で、乗務員９人、乗客１４７人を乗せてニューヨークからフロリダ州マイアミへ向かっていた。
現場では本線を直進するはずだったが、側線に入るようスイッチが設定されていたという。原因は不明だが、列車の前方を撮影したビデオが回収され、分析に送られた。現場付近のスピード制限は時速約９４キロだった。
現地当局者らによると、死亡したのはジョージア州在住の機関士（５４）とフロリダ州在住の車掌（３６）。負傷者はすり傷や骨折などで病院へ運ばれた。
上空から見た衝突の様子
アムトラックのアンダーソン社長兼最高経営責任者（ＣＥＯ）がＣＮＮに語ったところによると、事故が起きた区間の信号システムが故障し、ＣＳＸが手動で信号やスイッチを制御していた。ＣＳＸの管制センターが電話を通して旅客列車に指示を出していたという。
貨物列車は積み荷の自動車を降ろした直後で、だれも乗っていなかった。
現場付近には約１万９０００リットルの燃料が流出したが、住民への影響はないとされる。サムウォルト氏によれば、ＮＴＳＢの調査には１年～１年半ほどかかる見通しだ。
列車衝突で死傷者 米南部