ペンス米副大統領、大使館移転は「19年末までに」

ペンス米副大統領(左)とイスラエルのネタニヤフ首相

2018.01.23 Tue posted at 09:41 JST

エルサレム(CNN) イスラエルを訪問している米国のペンス副大統領は22日、イスラエル国会で演説し、2019年末までに米大使館をエルサレムに移転すると表明した。米当局者はこれまで、テルアビブからエルサレムへの大使館移転には3~4年かかるとの見通しを示していた。

米国のトランプ大統領は先月、エルサレムをイスラエルの首都と宣言し、70年に及ぶ米国の政策を覆して大使館をエルサレムに移転する計画を発表した。

これを受けてペンス副大統領も22日の演説で、エルサレムを「イスラエルの首都」と言明。「我々の政権はエルサレムに米大使館を開設する計画を進展させる。米大使館は来年が終わる前に開設する」と語って盛大な拍手を誘い、「アメリカはイスラエルを支持する」と断言した。

イスラエルのネタニヤフ首相はペンス副大統領を称賛してトランプ大統領に謝意を表し、「米国にとってイスラエル以上に素晴らしい友人はいない。イスラエルにも、米国以上に素晴らしい友人はいない」と語った。

ただ、イスラエル国会でも複数のアラブ系議員はペンス副大統領の演説に抗議して警備員ともみ合いになり、議場から退出した。

ペンス米副大統領(中央左)とイスラエルのネタニヤフ首相

抗議した議員の1人はツイッターへの投稿で、ペンス副大統領について「和平のチャンスを損なう目的でここにいる危険な人種差別主義者」と批判した。

国会演説に先立ち、ペンス副大統領は同日イスラエル首相府で行った発言の中で、米国は和平プロセスを破棄するわけではないと強調し、「我々は、平和的解決を目指す新たな対話の新時代の夜明けを迎えている」と主張。

米国は、もしイスラエルとパレスチナの双方が合意すれば、2国家解決を受け入れる姿勢だと言い添えた。

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