空爆で子ども含む民間人17人死亡、病院も破壊 シリア

空爆を受けて負傷した子どもを運ぶ男性

2018.01.08 Mon posted at 14:38 JST

(CNN) シリア政府が包囲を続ける首都ダマスカス郊外の東グータが空爆を受け、子ども4人を含む民間人少なくとも17人が死亡、医療施設10カ所が破壊されたことが分かった。同地で支援活動を行っている団体が明らかにした。

支援団体のホワイト・ヘルメッツによると、東グータは6日だけで数十回にわたる空爆を受けた。負傷者は40人に上っている。

同団体によると、空爆はシリア政府軍がロシア軍の援護を受けて、9日前から開始した。東グータは同国で最後まで残る反体制派の支配地域の1つで、政府軍が攻勢を強めている。

東グータの住民はCNNの取材に対し、空爆や砲撃は7日も続いたと証言。10時間の間に4回、空爆の音が聞こえたと話している。

衝突の状況を監視しているシリア人権監視団(本部・英国)も、シリアとロシアの航空機が住宅地を空爆し、計17人が死亡したと伝えた。

支援団体は、救助隊ががれきをかき分けて男性に到達する様子や、幼い少女を助け出す様子を映したビデオも公開した。

空爆後、損傷具合を調べるシリアの人々=6日

負傷者はワゴン車に乗せて搬送されているが、東グータなど反体制派の支配地域では、けが人の手当ても困難になっている。

医療支援団体によると、東グータやイドリブ、ハマなどの反体制派支配地域では、女性小児医療の拠点病院など少なくとも10カ所の医療施設が、9日間にわたる空爆や砲撃の標的にされた。

国連人道問題調整事務所(OCHA)は6日、ツイッターに掲載した声明で、イドリブにある女性小児病院は1週間足らずの間に3回も被害に遭って医療行為の停止を余儀なくされたと述べ、「こうした行為は断じて容認できず、阻止しなければならない」と強調した。

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