(CNN) トランプ米政権の内幕を描いたとされる暴露本の内容に対し、トランプ大統領は6日早朝のツイートで「私は情緒の安定した天才だ」と反論した。
5日に出版された暴露本には、トランプ氏の精神状態を疑問視する内容が含まれていた。
トランプ氏は現在、首都ワシントン近郊にある大統領専用の別荘キャンプデービッドに滞在中。側近らによると、5日夜は共和党議員らと談笑し、映画を楽しむなどしてから上機嫌で就寝した。
しかし翌朝、反論せずにはいられない心境になったらしく、ツイッターに3回連続で投稿。反トランプ派が同氏の精神状態をとやかく言うのは、トランプ政権とロシアとの共謀疑惑を裏付ける証拠が見つからず、それを埋め合わせようとしているためだと主張した。さらに「私はただ頭が良いだけでなく、天才に当たると思う。しかも情緒の安定した天才だ」と書き込んだ。
その後の記者会見でも、自身は「最高の大学」を優秀な成績で卒業し、「トップクラスの実業家」やテレビ司会者として大きな成功を収め、大統領選に一度で当選したと強調。本の著者、マイケル・ウルフ氏を「詐欺師でうそつき」と非難し、書かれている内容は元側近のバノン前首席戦略官の作り話だと主張した。
会見には、ペンス副大統領とマッカーシー共和党下院院内総務が硬い表情で同席していた。
トランプ氏の周辺からはかねてから、気まぐれで子どもじみた同氏の行動が漏れ聞こえていた。
しかしティラーソン国務長官は5日、CNNとのインタビューで「トランプ氏の精神状態を疑問に思ったことはない」と断言した。
トランプ氏は最近、同じ発言ばかり繰り返すようになったとも指摘されるが、同氏と日頃から直接会話しているギングリッチ元下院議長も「過去の大統領らと変わらない」と述べ、異常はないとの見方を示している。