(CNN) 米ニューヨーク・マンハッタンの地下鉄連絡通路で11日に起きた爆発の容疑者は当日、フェイスブックにトランプ米大統領へのメッセージを投稿していたことが分かった。
起訴状によると、アカエド・ウラー容疑者(27)はフェイスブック上でトランプ氏に呼び掛け、「あなたは自分の国を守れなかった」と書き込んでいた。
爆発では5人が軽いけがをする一方、同容疑者は爆発による破片などで重傷を負った。取り調べに対し、爆弾を製造して起爆させた事実を認め、過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」のためにやったと話している。連邦法と州法に基づき、テロに関連する計5件の罪で起訴された。
11日朝の防犯カメラの映像には、ウラー容疑者が犯行の約1時間前にニューヨーク・ブルックリンの地下鉄駅へ入り、現場まで地下鉄を乗り継ぐ様子が映っていた。通勤客で混雑した地下通路を容疑者が歩いている時に煙が立ち上り、まもなく通路いっぱいに広がった。煙が収まった後、地面に横たわる人物の姿が映し出される。
ある捜査当局者によると、ウラー容疑者は地下鉄で移動する間ずっと自家製爆弾を身につけていたとされ、死ぬつもりだったと話している。少なくとも2つの爆弾を所持していたとみられるが、このうち1つだけが起爆した。それも外側のパイプは爆発せず、威力は容疑者の想定を下回ったようだ。
同容疑者はバングラデシュ出身。移民らが親族を呼び寄せられるビザ制度を利用して、2011年渡米した。米国での犯罪歴はない。12年にはタクシー運転手の免許を取得したが、15年に失効している。実際に運転手として働いたかどうかは分かっていない。
起訴状によれば14年から過激派思想に傾倒し、約1年前から即席爆弾の製造方法を調べていた。2~3週間前から必要な部品を集め、1週間前にブルックリンの自宅で実際に製造した。爆弾の材料にはクリスマスツリー用のライトも使われていたという。
NYマンハッタンで爆発、防犯カメラに容疑者