ボスニア元司令官、旧ユーゴ国際法廷で服毒自殺

ボスニアのクロアチア人勢力元幹部スロボダン・プラリヤック被告(右)

2017.11.30 Thu posted at 10:40 JST

(CNN) オランダ・ハーグの旧ユーゴスラビア国際戦犯法廷で29日、戦争犯罪の罪に問われたボスニアのクロアチア人勢力元幹部スロボダン・プラリヤック被告(72)が、控訴審判決を言い渡されている最中に、毒物と思われる液体を飲んで死亡した。

国際戦犯法廷の映像には、裁判長が判決を読み上げる途中で、プラリヤック被告が頭をそらして小さなガラス容器に入った液体を飲み干す姿が映っている。控訴審は、禁錮20年の1審判決を支持していた。

同被告は液体を飲み干す前に、「スロボダン・プラリヤックは戦犯ではない。私は軽蔑をもってあなたの判決を拒否する」と叫んでいた。

裁判長は直ちに公判の中止を命じ、カーテンを降ろすよう指示した。ロイター通信によると、間もなく救急車が裁判所に到着し、救急隊が法廷に駆け付けたという。

同裁判所の広報によると、法廷は事件現場として扱われている。プラリヤック被告が飲んだ液体の成分は分かっていない。

ボスニア元司令官が国際戦犯法廷で服毒自殺

クロアチアのアンドレイ・プレンコビッチ首相はプラリヤック被告の死亡を確認し、遺族に哀悼の意を表した。

プラリヤック被告はクロアチア軍事組織の元司令官で、1審判決を不服として控訴していた。

ボスニアの紛争は、旧ユーゴスラビアの分裂を受けて1992年から94年まで続いた。プラリヤック被告など6人は、イスラム教徒に対する強姦や殺人に関与したとして、人道に対する罪や戦争犯罪の罪で10~25年の禁錮を言い渡されている。

ボスニア元司令官が法廷で服毒自殺

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