バッテリーなしの電気スーパーカー、ランボルギーニとMITが開発へ

ランボルギーニがMITと組んで、バッテリーをもたない電気スーパーカー「テルツォ・ミッレニオ」のコンセプト車を披露した

2017.11.08 Wed posted at 13:01 JST

ニューヨーク(CNNMoney) イタリアの高級車メーカー、ランボルギーニが米マサチューセッツ工科大学(MIT)と組んで、バッテリーをもたない電気スーパーカー「テルツォ・ミッレニオ」のコンセプト車を披露した。

同車はバッテリーの代わりにカーボンナノチューブ製の車体を「スーパーキャパシター」として利用し、バッテリーとは違う方法でエネルギーを蓄積・放出する。

ただしこれにはメリットと同時に重大なデメリットもある。克服には何年もかかる見通しだが、その価値はあるとランボルギーニの研究開発責任者は説明する。

重くかさばる高性能バッテリーはスーパーカーには適さない。だが小型バッテリーでは消耗が早すぎて高い性能を維持できない。

そこで柔軟性の高いカーボン製のスーパーキャパシターを使えば、形状を車体パネルに合わせられ、重量やデザインへの影響も抑えられるという。

スーパーキャパシターはバッテリーに比べて高速にエネルギー蓄積と放出ができる。バッテリーは急加速しようとすれば過熱して性能が落ちることもある。

一方で、スーパーキャパシターには大量のエネルギーを長時間保持できないという大きな難点がある。その問題の解決が、最大の課題の1つだと研究者は話している。

ランボルギーニがMITと組んで、バッテリーをもたない電気スーパーカー「テルツォ・ミッレニオ」のコンセプト車を披露した

カーボンナノチューブの車体は「自己修復」機能も備える。センサーでひび割れを検知して、小さな傷であれば内蔵の小型チューブを挿入して即座に修復する。損傷が大きい場合はドライバーに知らせて技術者が修理する。

技術的課題に加えて、現実的な価格に引き下げることも実用化に向けた大きな課題になる。

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