NY車暴走テロの容疑者を訴追 抽選ビザで永住権、ウーバー運転手

事件後、現場周辺を封鎖する警官。容疑者はテロ関連の容疑で訴追された

2017.11.02 Thu posted at 09:39 JST

(CNN) 米ニューヨーク・マンハッタンで8人の死者を出したトラック暴走事件で、検察は1日、ウズベキスタン出身のサイフロ・サイポフ容疑者(29)をテロ関連容疑で訴追したと発表した。

検察によると、サイポフ容疑者はニュージャージー州在住で、過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」に対する物的支援や車両を使った暴力破壊行為などの疑いが持たれている。

調べに対して同容疑者は、ISISのビデオに触発され、1年前から犯行を計画していたと供述。できるだけ大勢の市民を巻き込むつもりでトラックを暴走させ、人出の多いハロウィーンの日を狙ったと話しているという。

サイポフ容疑者は10月31日、マンハッタン南部のワールド・トレード・センター近くにある自転車専用道でレンタカーのトラックを暴走させて8人を殺害し、十数人を負傷させたとされる。

トラックはスクールバスに突っ込み、同容疑者は模造銃を構えて車から出たところで警察に撃たれ、取り押さえられた。

ニューヨーク市警は、ISISがソーシャルメディに掲載していた通りの筋書きで同容疑者がテロを実行に移したと見ている。

国土安全保障省によると、サイポフ容疑者は、抽選で永住権が取得できる多様化移民ビザを使って2010年に渡米した。

これまで米国で捜査の対象になったことはなく、米政府のテロ監視リストにも入っていなかったという。ニューヨーク州のクオモ知事によれば、渡米後にISISの過激思想の影響を受けたと思われる。

配車大手のウーバーは、サイポフ容疑者が半年前からウーバーの運転手をしていたことを確認した。同社の身元審査に通過し、勤務中にトラブルを起こしたこともなかったとしている。

米NYで車暴走、死者も

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