ISIS「首都」の陥落間近、東部拠点も奪還 シリア

ISISは長くシリア・ラッカを実効支配してきた=2013年10月

2017.10.15 Sun posted at 10:10 JST

(CNN) シリアで過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」と戦っている米軍主導の有志連合によると、ISISが首都と称してきた北部ラッカの奪還作戦は着実に進展し、同市陥落が間近に迫っている。また、同国東部では政府軍がISISの拠点を奪還した。

有志連合が14日、CNNへの文書で発表したところによると、ラッカの85%はすでに解放された。戦闘はさらに数日間続く見通し。最終的な奪還の日程は決まっていない。

この1週間でISISの戦闘員約100人が投降し、ラッカから追放されたという。一方で部族長老と地元当局が合意した避難計画に基づき、市民1500人が無事に市外へ退避した。

米軍の支援を受けてISISと戦うクルド系とアラブ系の合同部隊「シリア民主軍(SDF)」の現地の戦闘員も、市民とともに撤退することが認められている。SDFは、市外へ向かう人の流れにISISの外国人戦闘員が紛れ込まないよう監視している。

ISISはラッカのほかにもシリア国内の数カ所を依然掌握しているが、有志連合の報道官は「比較的近い時期」にせん滅できるとの見通しを示した。

シリア東部では14日、政府軍が主要都市マヤディーンを奪還した。

国営シリア・アラブ通信(SANA)によると、軍は多数のISIS残党を殺害し、武器を破壊した。ISISの指導部や戦闘員約1万人が残るユーフラテス渓谷一帯の奪還に向けた重要な一歩とされる。

一方、シリア北西部イドリブでは、トルコ軍が13日、内戦の停戦を監視する拠点の設置を開始したと発表。これに対してシリア政府が「主権侵害」「国際法違反」と強く反発し、即時撤退を求めている。

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