(CNN) カリブ海を西へ進んでいるハリケーン「マリア」の勢力は18日夜、5段階で最も強い「カテゴリー5」に強まった。20日頃には米自治領プエルトルコに上陸すると予想されている。
米国立ハリケーンセンター(NHC)によると、マリアの最大風速は約72メートル。18日午後5時の時点でリーワード諸島のドミニカ国から東南東へ約60キロの沖合に位置し、時速約14キロで西北西に進んだ。同日深夜にはドミニカ国に上陸するとみられる。
進路上のリーワード諸島やバージン諸島、プエルトルコでは今後、非常に危険な高潮、高波や、豪雨による土砂崩れなどが発生する恐れがある。
20日夜までの雨量はリーワード諸島の一部で500ミリ、プエルトリコでは最大630ミリに達する見通しだ。
マリアの上陸を目前にしたドミニカ国では、スカーリット首相が住民に対し、家の周りから物が飛ばされるのを防ぐよう対策を呼び掛けた。
プエルトリコにこの強さのハリケーンが上陸するのは85年ぶり。ロセジョ知事は非常事態宣言を出し、洪水や土砂崩れの恐れがある地域や危険な建物に住む住民は避難するよう求めた。トランプ米大統領も連邦当局による災害対策を指示した。
プエルトリコは今月初めに大型ハリケーン「イルマ」がカリブ海を襲った際、ほかの島から多くの避難者を受け入れている。
英領バージン諸島から避難してきたという青年によると、同諸島との通信は今も途絶えたまま。青年は島に残った親族らが心配だと話し、「マリアが接近していることさえ知らないのではないか」と顔を曇らせた。
ハリケーン「マリア」、カテゴリー5に