米グーグルを元女性従業員が提訴、賃金の性差別あったと主張

2017.09.15 Fri posted at 20:47 JST

ニューヨーク(CNNMoney) 米グーグルの元女性従業員3人が14日、「組織的かつ広範な報酬及び昇進上の差別」があったとして、同社に差額賃金の支払いや損害賠償を求める訴訟を起こした。

元従業員らは男性より安い賃金を受け取り、賃金の安い仕事ばかり与えられ、同じ仕事をしている男性と比べ昇進の機会が少なかったと主張している。一方、グーグルはこれらの主張を否定している。

原告の1人、ケリー・エリス氏はソフトウエア技術者。2006年にバージニア大学を卒業して技術者として働き、グーグルには10年に就職した。

訴状によれば、グーグルはエリス氏を新卒者と同じ「レベル3」の技術チームに配属。だがその数週間後に入社した、同じく06年に大学を卒業した男性技術者は、より賃金の高いレベル4のチームに配属されたという。

エリス氏の仕事ぶりは高い評価を得たがなかなか昇格が認められず、14年にグーグルを去る前にはレベル4に到達したものの、男性技術者はさらに上のレベルへの昇格や昇給への道筋にあり、「性的な賃金格差でけっして追いつけないことは明らか」だったという。

訴状では2万1000人のグーグル従業員について米労働省が行った分析で「女性に対する組織的な報酬格差が全社的に」見られるとされた点に言及している。一方でグーグルは、自社の分析では性別による報酬格差は見られないとしている。

他の2人の原告も同様の主張を行っていて、裁判所に対して集団訴訟として認めるように求めている。

訴えに対しグーグルの広報担当者は14日、「職務等級や昇進は厳格な雇用や昇進関連の委員会によって決められており、様々なレベルのチェックを通らなければならない。これには性差別がないことの確認も含まれる」と反論した。

また、同社は従業員が公正な賃金の支払いを受けられるように、広範なシステムがあるとも主張。「個別の不一致や問題を発見したら、我々は修正に向けて動く。なぜなら、グーグルは従業員一人一人にとって素晴らしい雇用者であろうとしているからだ」とも述べた。

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