NASA飛行士らが宇宙から帰還、洪水被害のヒューストンへ

NASAが施設を構えるヒューストンをはじめ、テキサス州の各地でハービーによる被害が出ている

2017.09.05 Tue posted at 17:37 JST

ニューヨーク(CNNMoney) 国際宇宙ステーション(ISS)に滞在していた米国とロシアの飛行士3人が任務を終えて帰還したが、米航空宇宙局(NASA)の2人を迎えたテキサス州ヒューストンは先週、ハリケーン「ハービー」で大規模な洪水被害に見舞われたばかりだ。ヒューストン市内には、NASAの有人飛行の拠点となっているジョンソン宇宙センターがある。

NASAのペギー・ウィットソン、ジャック・フィッシャー両飛行士とロシアのフョードル・ユールチキン飛行士は米東部時間の2日夜、カザフスタンに帰還した。

3人はいったんドイツへ移動し、NASAの2人はそこからヒューストン行きの便に乗り込んだ。同市のエリントン空港も洪水の被害を受けたため、この便は予定より少し遅れたという。

ハービーがヒューストンを直撃する様子はISSからも見えていた。フィッシャー飛行士は8月30日、ソーシャルメディアに「ハービーが窓一面に広がっている」「現地の人々のために祈っている」と書き込んでいた。

NASAの有人飛行の拠点となっている同市内のジョンソン宇宙センターでは、管制センターのチームが泊まり込みで飛行士らの帰還をサポートした。

同センターでも2棟の施設が浸水するなど被害があったものの、管制室の業務は続行することができたという。

船長を務めたウィットソン飛行士は米国人の宇宙滞在日数の最長記録を更新したが、ISSで予定されていた最後の記者会見は、ハリケーンの影響で中止された。

ISSから見たハリケーン「ハービー」=Randy Bresnik/NASA

同飛行士はNASAのサイトに寄せたメッセージで「自宅は無事だったが、友人や同僚の多くが被害を受けた」と報告。スタッフは被災しながらも任務を果たし、住民らに手を差し伸べていると強調した。

スタッフのワッペンには「水を越えて星へ」という意味のラテン語が書かれている。

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