ロシア、米当局による在米公館の捜索に抗議

ロシアは在米公館の捜索について抗議した

2017.09.03 Sun posted at 10:38 JST

(CNN) 米政府がロシアに対し、サンフランシスコやワシントンにあるロシア公館3施設の閉鎖を通告した問題で、ロシアは2日、米当局がこれらの施設を不法に捜索しようとしていると強く抗議した。

ロシア外務省はモスクワ駐在の米外交官を呼び出し、米当局がワシントンでロシア通商代表部の捜索を計画していることに対する抗議文書を渡したと発表した。

ロシア側はこの文書で「ロシア当局者が立ち会わない不法な捜索」だと非難し、前例のない攻撃的な措置との見方を示した。また、捜索中に米国の特殊捜査要員がロシアへの反発をあおるような細工を施す恐れもあると主張。「米当局が国際法への重大な違反行為とロシアの外交特権に対する侵害をやめない場合、我々には報復措置を取る権利がある」と警告した。

米国務省は8月31日、ロシア政府による米外交官の削減命令に対抗して、サンフランシスコのロシア総領事館とワシントン、ニューヨークの関連施設を閉鎖すると通告していた。

ワシントンの通商代表部職員が2日、報道陣に語ったところによると、同施設のロシア人職員は全員すでに退出し、書類はロシア大使館へ移された。

総領事館かた立ち上る黒い煙を眺める人々=1日、サンフランシスコ

ロシア外務省の報道官によると、サンフランシスコの総領事館では2日、米当局がロシア人職員や家族を12時間にわたって退去させ、館内を捜索した。総領事館では1日、黒い煙が立ち上る騒ぎがあり、ロシア側の職員らが文書を焼却したのではないかとの憶測を呼んでいた。

米ロ間ではこのところ、ロシアによる米大統領選への介入疑惑に端を発した対抗措置の応酬が続いている。サンダース米大統領報道官によると、ロシア施設閉鎖の決断はトランプ大統領が下したという。

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