印メディア、動画で習主席をやゆ 中国側の「差別」動画に対抗

習近平国家主席がインドのアニメ動画でからかいの対象に

2017.08.19 Sat posted at 13:40 JST

(CNN) 国境付近の係争地をめぐる中印両国の対立が続くなか、インドのメディアは18日、中国の習近平(シーチンピン)国家主席をやゆするアニメ動画を公開した。これに先立ち中国国営新華社通信が運営する複数のソーシャルメディア・チャンネルがインドを批判する動画を公開しており、対抗する意図があったとみられる。

新華社側の動画にはターバンや付けひげを身につけた人物がインド人の粗野な物まねを試みる様子が描かれ、「人種差別的」とする批判の声が上がっていた。

新華社の動画は「インドの7つの大罪」と題された3分20秒のもので、16日に公開された。両国間で続く国境摩擦におけるインド側の行動を批判する狙いがあるとみられる。

動画の司会者は今回の国境摩擦を説明したうえで、同地域におけるインドの「7つの大罪」を列挙。この中で何度もインドをやゆしている。画面が「インド人の男性」に切り替わり、大げさな身ぶりを交えながらインド風のアクセントで片言の英語を発する場面もある。この場面には録音した笑い声がかぶせられている。

ただ、新華社の動画は人種差別的だとして、インドや中国、世界各地ですぐに強い反発を引き起こした。

インドの民間メディア「インディア・トゥデー」は18日、これに対抗してアニメ動画を公開。くまのプーさんの格好をした習氏が韓国のヒット曲「江南(カンナム)スタイル」に合わせて踊る様子などを描いている。

中国とインド、ブータンの国境地帯にあるドクラム高地が焦点となった今回の対立は2カ月目に突入。一帯はインド領ではないものの、同国の首都デリーと北東部諸州を結ぶ動脈の役割を果たす戦略的要衝に近い。

摩擦が始まったのは6月16日。インド北東部シッキム州の国境警備部隊が新道路建設を妨害するためチベット南西部の中国領内に越境してきたとして、中国側が批判していた。

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