ナイジェリア・カノ(CNN) ナイジェリア北東部ボルノ州マンダラリで15日、女3人が自爆するテロが相次ぎ、少なくとも30人が死亡、80人以上が負傷した。同地のイスラム過激派集団「ボコ・ハラム」に対抗する自警団が明らかにした。
実行犯の女3人は地元の市場と、近くにある避難民キャンプの前で自爆した。同キャンプには、ボコ・ハラムの襲撃から逃れた人たちが身を寄せていた。
自警団によると、現地時間の午後6時ごろ、避難民キャンプ前で最初の爆発が発生。近くの市場で店を出していた人たちが避難しようとしていたところで、2人の女がほぼ同時に自爆した。
週に1回開かれる市場では、食品や衣類、家畜などが売買され、地元や周辺の村の住民らが大勢詰めかける。
爆発現場では28人が死亡、搬送先の同州マイドゥグリの病院でさらに2人が死亡した。死者の数はさらに増える見通し。
現時点で犯行声明は出されていない。しかしこの地域では、ボコ・ハラムの襲撃が頻発していた。
米イエール大学などがこのほどまとめた実態調査によれば、ボコ・ハラムが自爆させる実行犯は女性や子どもが多数を占める。2011年以来、同組織が実行した自爆テロ434件を分析した結果、実行犯の性別が確認できた338件のうち、244件は女性が自爆していた。
同組織が2014年4月に女子生徒276人を拉致して以来、自爆犯にされる女性は増加している。2017年には80人を超す女性が自爆させられた。
女性や子どもが利用されるのは、男性に比べて所持品検査をされにくいことも一因だと報告書は分析している。女性が衣服の下やハンドバッグに爆弾を隠したり、幼児を背負った背中に爆弾がくくり付けられていたケースもあったという。