制憲議会が発足、政権批判の検事総長を罷免 ベネズエラ

オルテガ氏(左)や部下らの立ち入りが禁じられた

2017.08.06 Sun posted at 13:02 JST

カラカス(CNN) 南米ベネズエラで先月末に実施された選挙結果を受けて制憲議会が発足し、5日に審議を開始した。マドゥロ政権を批判してきたオルテガ検事総長の罷免(ひめん)が満場一致で決まった。

オルテガ氏は今後公職に就くことや出国を禁止され、資産を凍結された。

初日の審議は国営テレビで生放送された。議長がオルテガ氏の罷免を宣言すると、500人以上の議員が一斉に拍手した。

同氏は先月30日の制憲議会選挙をめぐる不正について捜査を開始すると表明していた。

罷免直前には政府軍の兵士ら数十人が検察庁周辺に出動し、オルテガ氏や部下らの立ち入りを阻止した。同氏は現場で記者団に「これは独裁主義であり、弾圧だ」と述べた。

これに先立ち、米州機構(OAS)の人権委員会は5日、ベネズエラ政府に対してオルテガ氏の身の安全を保証し、職務を続行させるよう求めていた。

同氏は罷免にともない、政府当局者に認められる免責特権を失った。最高裁によると、在任中の「重大な罪」で訴追される見通しだ。

オルテガ氏のオフィスが公開した画像。検察庁の周囲に配備された兵士

マドゥロ氏を支持するサーブ氏が暫定的に後任に就いた。同氏は就任演説で、オルテガ氏は相次ぐ暴動を阻止できなかったと非難した。

オルテガ氏は罷免の数時間後、制憲議会の動きを「憲法を覆すクーデターだ」と批判し、「全国民のために命が尽きるまで戦い続ける」と宣言した。

初日の審議ではさらに、制憲議会の任期を6カ月から2年に延長することも満場一致で承認された。

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