豪テロ計画の陰にISIS、爆弾部品送る 化学テロも準備か

旅客機を狙ったテロ計画で、ISIS幹部から爆弾の部品が送られていたことが分かった

2017.08.04 Fri posted at 15:19 JST

(CNN) オーストラリアで旅客機を墜落させるテロを計画したとして複数の男が逮捕された事件で、オーストラリア連邦警察は4日、過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」幹部から容疑者の男2人に宛てて、簡易爆弾を作るための部品が送られていたことが分かったと発表した。

男2人はテロ関連の罪で3日に訴追された。連邦検察によると、爆弾の部品は国際貨物便を使ってISIS関係者から2人に届けられていた。

2人はこの部品をオーストラリア国内で受け取って簡易爆弾を組み立て、7月15日にエティハド航空の便に持ち込もうとしたとされる。しかし計画は阻止され、爆弾が航空機の安全を脅かす事態にはならなかったと警察は説明している。

警察によると、逮捕された容疑者らは別のテロも計画していたことが発覚。硫化水素を放出する「簡易化学物質噴霧装置」の開発を試みたが、硫化水素の生成が難しかったことから、この装置を完成させた形跡はないとしている。

捜査当局は事件に関連して、シドニー周辺などで7月29日以来、複数の民家などを捜索した。

今回の事件を受けて、オーストラリア各地の空港は安全対策を強化。便に遅れが出たり搭乗手続きの待ち時間が長くなることも予想されるとしていた。

ターンブル首相は3日、容疑者の逮捕によってテロ計画は阻止されたとして、空港の警戒レベルを引き下げた。

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