南仏のリゾート地で相次ぐ山火事、数千人が避難

山火事の発生を受け、自宅やキャンプ場から浜辺に避難してきた人々

2017.07.27 Thu posted at 12:23 JST

(CNN) ホリデーシーズンを迎えたフランス南部のリゾート地コートダジュールで山火事が相次ぎ、25~26日にかけて観光客や住民など数千人が避難した。内務省によると、計4000人を超す消防士や兵士が出動して消火に当たっている。

沿岸部のバール県ボルムレミモザに近い森林で発生した火災では、住民や観光客など1万人以上が避難。26日未明の出火以来、100人を超す消防士が出動し、上空から大量の水を投下するなどの消火活動を続けた。

バール県によると、避難した人の中にはボルムレミモザなどでキャンプしていた約3000人が含まれる。多くは海岸に避難して野営しているという。

英国からの観光客の女性は、黒煙に包まれたボルムレミモザの日の出の写真をインスタグラムに投稿した。午前3時ごろにキャンプ場から避難して、近くの海岸から消防隊の消火作業を見守っていたという。

子どものころから休暇で同地を訪れているというフランス人の男性(23)は、こんな火災を見たのは初めてだと話し、「山小屋からは至る所で煙が見える。住宅も燃えている」「さっきまではビーチにいたけれど、火災がひどくなったので戻ってきた」と話した。

人気リゾート地サントロペの海岸にも山火事が迫り、松林が炎に包まれて黒煙が上がる様子を海水浴客が写真に撮るなどしていた。

ベルギーからの旅行者の男性は、サントロペ西部ラクロワバルメのビーチで26日に家族とランチを楽しんでいた時に、風向きが変わったと語る。急いで別荘に戻って荷物をまとめ、警察や消防の誘導に従って避難したという。

消火活動に当たる消防士たち

ボルムレミモザの西に位置するラロンドレモールでは現地時間の午後11時ごろ出火。消防士540人が出動したが、まだ火勢は衰えていない。

ラクロワバルメや内陸部のアルティーグでは数百ヘクタールを焼失し、消火に当たった消防士計9人が負傷した。

フランスでは7月下旬から8月にかけて多くの人が休暇を取って、コートダジュールを訪れる。

コートダジュールやコルシカ島では乾燥した晴天が続き、強風と猛暑にあおられて山火事が燃え広がった。ポルトガルやイタリアでも、同じような状況で山火事が相次いでいる。

マクロン大統領は26日、ツイッターへの投稿で、「消防士たちの勇気をたたえる」と評価した。

南仏リゾートで大規模な山火事

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