キリマンジャロで史上「最高」の試合を、女子サッカー国際チーム

ロリ・リンジー氏(右)は2011年のW杯に出場した経験を持つ

2017.06.15 Thu posted at 14:50 JST

(CNN) スポーツ界の男女差別撤廃を目指す女子サッカー選手らがアフリカ大陸最高峰のキリマンジャロに登頂し、山頂付近で試合をするプロジェクトに挑戦する。

一行は15日に出発。標高5895メートルの山頂に到達した後、24日か25日には火山灰に覆われた同5730メートル付近のピッチで11人制、90分間の試合を行う予定だ。実現すれば、史上最高地点でのサッカー試合となる。

参加するのは世界20カ国から集まった18~66歳の女子選手たち。この中には元米国代表のロリ・リンジー選手、元イングランド代表のレイチェル・ユニット選手、元ドイツ代表のペトラ・ランダーズ選手、元メキシコ代表のモニカ・ゴンザレス選手もいる。

リンジー選手は37歳。2011年のワールドカップ(W杯)や12年のロンドン五輪に出場した。キリマンジャロのプロジェクトを通し、さまざまなスポーツの女子選手が直面する問題への関心を高めたいと話す。

「私には幸運なことに、道を切り開いてくれた先輩たちがいた。未来の世代のために前進を続けるのが私たちの務めだ」と、リンジー選手は強調する。

酸素が薄い高地での試合は選手への負担が大きい。国際サッカー連盟(FIFA)は07年、高地での国際試合を一時的に禁止したこともある。

選手らは女性に対する暴力の根絶を訴える非政府団体(NGO)「イコール・プレーイング・フィールド」や、インターネット経由で一般市民から寄付を募るさまざまなクラウドファンディングを通し、プロジェクトの資金を集めてきた。

キリマンジャロでサッカーの試合が行われる

選手たちに加え、FIFAの審判員やコーチ、医療チームや支援スタッフが同行する費用も必要になる。リンジー選手の目標額は9000ドル(約100万円)だという。

選手らはキリマンジャロ登山の後、今月末から11月にかけて南アフリカ、アルゼンチン、ザンビア、メキシコ、アラブ首長国連邦(UAE)のドバイ、中国の各国とヨルダンの難民キャンプを訪れ、女子向けのサッカー教室を開催する予定だ。

「多くの人に知ってもらえば支援の輪がさらに広がる」と、リンジー選手は力を込めた。

キリマンジャロでサッカー、男女差別撤廃目指す

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