アーモンドミルクなど植物性ミルクで低身長に? カナダ研究

2017.06.08 Thu posted at 14:44 JST

(CNN) 牛乳の代わりに豆乳やアーモンドミルク、ライスミルクといった「植物性ミルク」を飲んでいる子どもは、牛乳を飲んでいる子どもに比べてやや背が低い傾向にあることが最新の研究で明らかになった。

この研究は米臨床栄養学会の会誌で7日、発表されたもので、牛乳でない「ミルク」を飲んでいる子どもの身長は、各年齢の平均より1日1杯あたり0.4センチほど低いという結果が出たという。

この研究は2~6歳のカナダ在住の健康な子ども5034人を対象にしたもので、牛乳だけを飲んでいた子どもは全体の84%だった。豆乳など牛乳以外の「ミルク」だけを飲んでいたのは約5%で、両方飲んでいたのは8%、どちらも飲んでいなかったのは3%だったという。

論文の主著者でカナダ・トロントのセイント・マイケル病院の小児科医であるジョナソン・マグワイア医師によれば、驚くべき発見は植物性ミルクの摂取量が身長に影響している可能性がある点だ。「牛乳を飲まないと少し小柄になるということではなさそうだ。牛乳でないミルクを飲むと、1杯ごとに子どもの背丈はほんの少しだけ小さくなるようだ」と語る。

牛乳以外の「ミルク」を3杯飲む3歳児は牛乳を飲んでいる子どもよりも平均1.5センチメートル背が低くなるという。1センチ程度の違いとはいえ、マグワイア氏は、「3歳児にとっては小さな差ではない」との見方を示す。

ただ、成人のときの身長と関連はあるのだろうか。

マグワイア氏も、3歳の段階でわずかに身長が低いからといって、その後、身長が伸びるか伸びないかは時間がたたないと分からないと認める。

この研究では身長差の原因の1つとして、植物性ミルクは、牛乳のようにインスリン様成長因子(IGF)の生成を促さない可能性を挙げている。

一方、米ノース・カロライナ・アシュビル大学のエミー・ジョイ・ラノー教授は、いくつか疑問点があるとし、特に牛乳の消費しか考慮していない点を指摘。「なぜ、子どもの食事全体を検討しないのか」と述べる。

ラノー氏の研究によれば、牛乳は必要不可欠な食べ物というわけではない。ラノー氏はまた、子どものころに背が高かったり体重が重かったりしたほうが、より健康な成人になるというわけではなく、子どもとしてもより健康だというわけでもないと指摘。背の高さを健康の指標として使うことにも疑問を呈した。

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