(CNN) 英ロンドンの中心部にあるロンドン橋で3日、バンが暴走して歩行者をはね、車に乗っていた男3人はその後、バンを乗り捨て、近くの市場「バラマーケット」で刃物で人々を襲撃したテロ事件で、少なくとも7人が死亡し、48人が負傷した。実行犯とみられる男3人は警察官に射殺された。
事件が起きたのは3日夜で、白いバンがロンドン橋を歩いていた歩行者に突っ込んだ。車を避けようと少なくとも1人が橋からテムズ川に飛び込んだという。
容疑者はその後、バンを降りて、徒歩で近くのバラマーケットに向かったとみられている。目撃者によれば、長い刃物を持った男たちがにぎわっていたレストランやカフェに侵入し、人々を無差別に襲撃した。
客の多くは椅子やボトルなどを使って襲撃犯に対抗した。テーブルやトイレに隠れる人もいた。
警察によれば、襲撃は約8分間続いた。容疑者の男3人は全員、現場で射殺された。少なくとも1人は爆弾のついたベストを着ていたとみられていたが、その後、警察によって、偽物と判明した。
緊急当局によれば、救急隊員ら約80人が派遣され、少なくとも48人をロンドン市内5カ所の病院に搬送した。
負傷者の中には、襲撃の通報を受けて現場に向かった警察官も含まれている。警察によれば、重傷だが命に別条はないという。
英国で発生したテロ事件は今年、これで3件目。ロンドンでは2回目となる。
ロンドンのカーン市長は記者会見で、警察の素早い対応を称賛したほか、ロンドン市民には、落ち着いて、引き続き警戒するよう呼びかけた。
ロンドンでは今年3月にも国会議事堂付近で襲撃があり、容疑者が車両を通行人に突っ込ませるなどして死者が出ていた。
カーン市長はメイ首相とともに、今回の事件を受けて開催される緊急治安特別閣議(コブラ)に参加する見通し。メイ首相は今回の事件について、テロ行為の可能性があるとの見方を示していた。