写真特集:廃墟の遊園地、仏写真家が見た風景

2017.07.31 Mon posted at 17:44 JST

 フランスの写真家、ロマン・ベイロン氏は世界中を旅し、打ち捨てられた建物や記念碑を探しては、魅惑的な画像に収めてきた。中でも異彩を放っているのが、経営破綻した日本の遊園地「奈良ドリームランド」の光景を収めた一連の作品だ。奈良ドリームランドは閉園から10年間にわたり放置された後、2016年に最終的に解体された

1. 仏パリ在住の写真家、ロマン・ベイロン氏は廃虚に魅了されている
2. 作品のほとんどは、人のいなくなった空間や建物を主題にしたもの。世界中でそうした素材を見つけ出してくる
3. 欧州やアフリカ、アジア各地の200カ所以上を撮影してきた
4. 作品群の中でも廃園になった日本の遊園地の写真は異彩を放っている
5. 奈良ドリームランドは10年間にわたり放置された後、2016年に解体された
6. ベイロン氏は日本を訪れ、同園の最後の姿を撮影した
7. 「前から日本に行きたいと思っており、ついに訪日が実現した際は真っ先に奈良ドリームランドを訪れる計画を立てた」
8. ベイロン氏によれば、遊園地の写真が異彩を放っている理由は、同園の色鮮やかな光景と何年も放置された末に帯びた静けさのコントラストのためだという
9. 「遊園地を歩いていると、ほとんどノスタルジックな気分になる。子どもたちが叫んでいたり、家族が楽しい時間を過ごしていたりする声を耳にすることができれば、という思いになる」
10.「信じられないような不思議な感覚がそこにはあった」
11.遊園地の設備はここ数年、ツタや植物に覆われるようになった
12.ベイロン氏はこの過程を母なる自然への回帰と表現している
13.「私は最近、植物を撮ること、自然がどのようして支配を取り戻すのかを捉えることに集中するようになった」
14.「今回の作品舞台の背後には間違いなく、自然環境に関するある力強いテーマが存在する。すなわち、人間がいなくなったとき、自然というものがいかに強力であるか…」
15.「…そして人間がいなくなったときに、自然がどれほど美しくなれるかを思い起こさせる」
16.ベイロン氏によれば、同氏の写真は世界の滅亡後の光景を提示しているという
17.「私の写真のどれを見ても、人間が地上から姿を消した後の世界の様子を垣間見ることができる」
18.ベイロン氏は、写真を見る人が積極的に想像力を働かせ、廃虚についての自分たちの物語を紡いで欲しいと語る
19.「私の目標は過去をめぐる旅に出て、写真を見る人に途中で好きなように物語を紡いでもらうことだ」
20.「それは見る人の内なる子どもを表に現し、想像力を自由に働かせることにつながる」

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