400年前の沈没船のエメラルドが競売に

ラ・グロリア。887カラットのエメラルド原石。現在のコロンビア・ムゾ産のエメラルドでは最大級

2017.03.18 Sat posted at 18:00 JST

(CNN) クレオパトラやエリザベス・テイラーも愛したエメラルド。ジュエリーの世界でカラーストーンの人気が高まる中、400年前のスペイン船から引き揚げられた貴重なエメラルドが4月、ニューヨークでオークションにかけられることになった。

売りに出されるのはエメラルドの専門家マニュエル・マーシャル・ディゴマー氏のコレクションの一部で、原石やカット済みの石が20個以上に、美しいジュエリー13点だ。

中でも注目されるのは、1622年にフロリダ沖で沈没したスペインのガレオン船「ヌエストラ・セニョーラ・デ・アトーチャ」号から引き揚げられたエメラルドだ。

マーシャル氏は船内にあった宝石の鑑定を依頼され、その一部を報酬として受け取ったという。競売の説明書きによると、この船にはコロンビア・ムゾ産のエメラルドが多数あり、「史上最も価値のある難破船」と評されている。

「アンデスの9本の柱」と呼ばれる9個のエメラルド原石(計91カラットあまり)の予想価格は250万~350万ドル(約2億8000万~3億9000万円)。4.39カラットの「海の女王」は25万~35万ドルの値が付くとみられている。

コロナ・デ・ムゾ。難破船から引き揚げた24.34カラットのエメラルドが使われている

オークションを行うガーンジー社によれば、887カラットの「ラ・グロリア」は「博物館級品質の石で世界最大級」で、予想価格は400万~500万ドル。また、世界最大のスター・エメラルドも出品される(予想価格200万~300万ドル)。

マーシャル氏がデザインしたジュエリーも出品される。「コロナ・デ・ムソ」には、船から引き揚げられた24.34カラットのエメラルドが使われている(同500万~600万ドル)。

「コンキスタドーラ」には889個のダイヤモンドと35個のエメラルドが使われ、ネックレスとしてもティアラとしても使えるという(同15万~25万ドル)。

オークションは4月25日に開催される。オンラインでの入札も可能だ。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。