「解任された」 米NYの大物連邦検事、辞職勧告拒否で

ニューヨーク・マンハッタン連邦地裁のバララ検事。ツイッターで「解任された」と明らかにした

2017.03.12 Sun posted at 11:41 JST

(CNN) 米ニューヨーク・マンハッタン連邦地裁のバララ検事は11日、トランプ政権に解任されたことを明らかにした。

本人が同日午後のツイートで「辞任ではなく解任だ」と述べ、トランプ政権からの辞職勧告を拒否したところ解任を言い渡されたと明かした。その後の声明では、「司法の特質のひとつは絶対的な独立。私はこれを日々の試金石としてきた」と強調した。

トランプ政権は10日午後、全米の連邦検事46人に辞職勧告を出した。政権移行にともなう連邦検事の交代自体は通例となっているが、バララ氏はこれを拒否した。

情報筋がCNNに語ったところによると、ボエンテ司法副長官代行が11日、同氏本人に辞職拒否の意向を確認し、その後改めて解任を言い渡したという。

バララ氏は金融機関のインサイダー取引や政界の汚職を摘発した大物検事として知られる。トランプ氏は就任前の昨年11月にニューヨークで同氏と会談し、政権発足後も連邦検事にとどまってほしいと伝えていた。

民主党のシューマー上院院内総務が当時、トランプ氏との協力態勢を探る話し合いの中で、バララ氏の留任を求めていたとされる。

トランプ氏は、入国禁止令に疑問を呈したイエーツ司法長官代行を解任もしていた

シューマー氏は同氏解任の知らせを受けて懸念を表明した。さらに「在任中の連邦検事を後任の承認前に一斉に辞任させるのは、進行中の審理や捜査を中断させ、司法手続きを妨害する動きだ」としてトランプ氏を非難した。

同氏はまた、議会では今後、トランプ氏が指名した後任検事らの承認にあたり、「大統領にノーと言える勇気と法への忠誠」を慎重に検証する必要があると述べた。

トランプ氏は1月末、難民らの入国を禁止する大統領令に疑問を呈したイエーツ司法長官代行を解任していた。

NY連邦検事、「解任された」

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