スウェーデン、徴兵制を復活 ロシアの脅威に対応

2010年以降廃止していた徴兵制がスウェーデンで復活

2017.03.03 Fri posted at 10:20 JST

(CNN) スウェーデンのフルトクビスト国防相は2日、CNNの取材に対し、欧州の「新たな安全保障状況への対応として」徴兵制を復活させると語った。

スウェーデンは2010年に徴兵制を廃止していた。また、今回初めて性別にかかわらず徴兵の対象とする。

国防相は徴兵制復活を決めたきっかけの1つとして、14年のロシアによるウクライナ領クリミアの併合を挙げた。

「ロシアが国際法に違反してクリミアを併合し、国境近くでの軍事演習を増やしたことにより、わが国は新たな安保状況に置かれた」と国防相は述べた。

また国防相は、スウェーデンが「フィンランドや北大西洋条約機構(NATO)のパートナー諸国との軍事協力を強化」していると述べた。

スウェーデンは中立国でNATO非加盟だが、NATO主導の軍事作戦に参加するとともに、NATOと相互協力関係を維持している。

バルト海に浮かぶゴットランド島で活動するスウェーデン軍の兵士

15年2月には、国防費を5年間で7億2000万ドル増やす決定をしたが、それに見合う要員が確保できていなかった。

国防省の報道官によれば、対象となるのは1999〜2000年生まれの若者で、計約10万人。7月1日に検査を行い、ここから1万3000人の男女を選び出すという。その後さらに、身体的・心理的な評価を行う。

すべての人が入隊する必要はない。2019年までに入隊が見込まれているのは年間4000人程度だ。

兵役期間は9〜11カ月で、その後、職業軍人になるか予備役になるかを選ぶことになるという。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。