ロンドン(CNNMoney) GPS(全地球測位システム)端末などを手掛ける企業「トムトム」は25日までに、世界の主要都市の道路渋滞に関する2017年版の比較調査結果をまとめ、夕方ではタイの首都バンコクが2年連続で最悪だったと報告した。
調査対象は世界48カ国・地域の計390都市。混雑度の調査方法の詳細は伝えられていないが、1年分の交通量のデータなどを材料にした。
同社の交通問題分析担当の幹部は、今回調査で上位に連なった各都市は自らの成長の成功物語のつけを支払わされていると指摘。経済が拡大し、人口が増えれば交通量や通勤客らも増えると述べた。バンコクの場合は、住民がますます人口密度の低い郊外地区へ移り、それだけ交通量の悪化を招いたと指摘した。
調査結果によると、バンコクに次いで上位10位内に入ったのはメキシコ市、ブカレスト、ジャカルタ、モスクワ、中国の重慶、イスタンブール、サンクトペテルブルク、中国の珠海にチリのサンティアゴの順序だった。
メキシコ市については、終日の混雑度では世界最悪の水準とも見なしている。同市は広範な地下鉄網を保持しているが、人口増加率が激しい地区には拡張されていない実情に注意を向けた。
5位のモスクワは過去の同様調査ではより上位に入っていたが、有料制を一部取り入れた新たな駐車関連規則が功を奏し、順位が下がったとしている。イスタンブールでも渋滞がそれなりに緩和した。市当局がドライバーに道路交通状況を即時に知らせる態勢を整えたことから、運転時間の調整や渋滞回避に役立っているとみられる。
15位内に入った唯一の米国の都市はロサンゼルスだった。同市の渋滞はさらに深刻化しているが、他の世界の都市の状況がより悪くなっているためロサンゼルスは過去数年、順位を下げ続けているとした。
今回調査で11~15位はロサンゼルスを除き全て中国の都市が占めた。北京は15位だった。