(CNN) 1970年代にアイドルとして人気を博した米歌手・俳優のデビッド・キャシディさん(66)が、20日発売の米誌上で自身の認知症を告白した。
キャシディさんは芸能誌ピープルとのインタビューで、祖父や母も認知症だったと話した。そういう家系だという現実から目をそらしてきたが、「常に覚悟していた部分もあった」という。
これまで続けてきたコンサートツアーのステージから引退する意向を示し、「私がどんな人間なのか、これまでどうだったかということに気持ちを集中したい。愛情を注いで人生を楽しみたい」と語った。
キャシディさんの母で元女優のイブリン・ウォードさんは2012年、89歳で亡くなった。キャシディさんは当時、CNNとのインタビューで「自分を育ててくれた人、あんなに元気いっぱいだった人が正気を失い、消えていくのを見るのは、今までで一番つらい経験だったかもしれない」と話していた。
キャシディさんは70年代の米ホームドラマ「パートリッジ・ファミリー」で長男を演じて一躍有名になり、アイドル歌手として活躍した。当時のファンクラブはエルビス・プレスリーやビートルズを超える会員数を誇った。
近年は飲酒運転を繰り返すなどアルコール依存の問題を抱え、14年のCNNとのインタビューでも「情けない」と話していた。
カリフォルニア州で先週末に開いたコンサートでは、自分の歌の歌詞を思い出すのに苦労する場面もあった。
パートリッジ・ファミリーの次男役だったダニー・ボナデュースさんはツイッターで、キャシディさんのファンに「今こそ愛と祈りのメッセージを送ろう」と呼び掛けた。
デビッド・キャシディ、認知症を告白