(CNN) 1993年に米ニューヨークで起きた世界貿易センタービル爆破テロの黒幕として終身刑を言い渡され、米国内で服役していたエジプト人のイスラム教指導者、オマル・アブデルラーマン受刑者が18日午前、78歳で死亡した。
ノースカロライナ州バトナーにある連邦刑務所の報道官が同日発表したところによると、死因に事件性はない。糖尿病と冠動脈疾患を患っていたという。
93年の爆破テロでは6人が死亡、1000人以上が負傷した。アブデルラーマン受刑者はほかの容疑者らが通っていたニュージャージー州のモスク(イスラム教礼拝所)の指導者だった。
本人は爆破テロへの関与を否定したが、同事件を含む複数のテロ計画に関与したとして起訴され、95年10月に共謀罪で終身刑を言い渡された。
このほかニューヨークの国連本部や連邦捜査局(FBI)本部、トンネル、橋を同時に爆破する計画や、エジプトのムバラク大統領(当時)を暗殺する計画を立てていた罪に問われたが、法廷では「米国がイスラムに仕掛けている戦争の延長にほかならない」と激しい反発を示した。
弁護側は、「精神的指導者が発言内容を理由に訴追された」と主張した。
貿易ビル爆破に関与、イスラム教指導者が死亡