警察への抗議デモ、パリ中心部にも拡大 性的暴行を糾弾

警官の性的暴行に対する抗議行動がパリ中心部でも

2017.02.17 Fri posted at 12:05 JST

(CNN) 警官が黒人男性に性的暴行を働いたとされる事件をめぐり、フランスのパリ郊外で続いていた激しい警察への抗議デモは17日までに、パリ中心部にも広がった。

事件は今月2日にパリ北郊オルネースーボワで22歳の黒人男性が警官から性的暴行を受け、手術が必要になる重傷を負ったというもの。

15日の夜、パリ北駅近くのバルベ地区には200人ほどの群衆が集まり、事件に抗議した。

デモ隊は被害者のための正義を求め、「私たちは忘れない。私たちは許さない」と叫んだ。路上のごみ箱などに放火する者もいた。

ソーシャルメディア上で公開された動画や写真には、機動隊が群衆に向かって催涙ガスを発射する様子や、デモ隊によって投げ返される様子が捉えられている。

催涙ガスのボンベを構える警官

パリ警察の報道官はCNNに対し、警察がデモ隊に催涙ガスを発射したことを認めた。また、デモによる逮捕者は1人だという。騒ぎの間、近くの地下鉄駅は閉鎖された。

15日のデモでは、当局の事件に対する姿勢を批判する声も上がった。ルルー内相は14日、国民議会で事件は「悲劇的な事故」だったと発言した。

またAFP通信によれば、警察の内部調査では、警棒を使って被害者に性的暴行を加えた警官は「意図せず」行為に及んだとされているという。CNNはこの警察の報告書を入手できていない。

内務省によると、警官4人が加重暴行、このうち1人が強姦の罪に問われている。

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