米国防総省、シリアへの地上部隊派遣を提案か 当局者が示唆

米国防総省がシリアへの地上部隊派遣を提案する可能性があるという

2017.02.16 Thu posted at 10:31 JST

ワシントン(CNN) シリア北部で過激派組織イラク・シリア・イスラム国(ISIS)の撲滅を目指す戦闘を加速させるため、米国防総省が地上部隊の派遣を提案する可能性があることが、CNNの取材で16日までに分かった。

ある米国防当局者はCNNに対し、「いずれ通常部隊がシリアに派遣されることになるかもしれない」と語った。

ただし最終的に決断するのはトランプ大統領だと当局者は強調している。トランプ大統領は国防長官に対し、今月中にISISとの戦闘に関する提案を行うよう指示していた。

もし実現すれば、米軍がシリアで展開する軍事作戦の様相は一変する。承認されれば数週間以内に地上部隊が派遣される可能性もある。

これまでシリアには特殊部隊を中心とする少人数の部隊のみが派遣され、訓練を行ったり、地上でISISに対抗する勢力を援護したりしていた。

オバマ政権ではリスクを理由に地上部隊派遣が見送られてきた

米当局者は地上部隊の派遣について、現時点ではまだ協議している段階だと述べ、正式な提案とは位置付けていない。

地上部隊を派遣する目的の1つには、クルド人勢力がトルコの利益を脅かす存在ではないことをトルコに納得させる狙いがあるようだ。一部の部隊をまずクウェートに展開させ、そこからシリアに移動させる可能性もある。

地上部隊の派遣にはリスクが伴うことから、オバマ政権ではこの案を受け入れていなかった。

ほかにもロシアとの協力関係の強化や、シリア北部のクルド人部隊への武器供与についても検討されているが、クルド人部隊を支援すればトルコの反発は必至だ。

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