フリン大統領補佐官が辞任、対ロ制裁めぐり疑惑

辞任したマイケル・フリン米大統領補佐官

2017.02.14 Tue posted at 14:20 JST

(CNN) マイケル・フリン米大統領補佐官(国家安全保障問題担当)が13日夜、辞任した。フリン氏が大統領補佐官に就任前、オバマ前政権がロシアに科した制裁について駐米ロシア大使と話し合ったうえ、その事実をペンス副大統領らに隠していたとの疑惑が浮上し、同氏の進退に注目が集まっていた。

事情に詳しい情報筋は、フリン氏をめぐる状況は「流動的」との見方を示していた。

コンウェイ大統領顧問はテレビ局とのインタビューで、トランプ氏はフリン氏に「全幅の信頼」を置いていると強調していた。ただトランプ氏がこの問題についていつから、どの程度まで知っていたのかは明らかにしなかった。

フリン氏は昨年12月、オバマ前大統領がロシア外交官追放などの制裁を発表した際、補佐官就任前の立場でありながら、キスリャク駐米ロシア大使との電話でこの制裁について協議していた。トランプ政権内部には当初、事実関係を疑問視する声もあったが、CNNは10日、米当局者の話から、この時の電話で制裁が話題になっていたことを確認した。

フリン氏はトランプ大統領からの信頼も厚かったという

しかしフリン氏はペンス氏ら政権幹部に、大使との間で制裁のことは話していないと主張したという。これを受けてペンス氏は先月、テレビ番組の中でフリン氏の疑惑を明確に否定していた。

フリン氏の側近が10日、CNNに語ったところによると、本人はその後一転して「制裁が話題になった可能性を否定できない」と話している。

トランプ氏はここ数日間、フリン氏への不満を漏らしているとされる。トランプ氏の周辺は特に、フリン氏がペンス氏にうそをついていた可能性を問題視しているという。

フリン氏は昨年の大統領選に向けた党候補指名レースの早い時期からトランプ氏を支持し、陣営の最前線で活躍。副大統領候補にも名前が挙がるなど、トランプ氏が最も信頼する側近の1人とされてきた。

フリン米大統領補佐官が辞任

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